緊張緩和に至らず、より長期化の可能性も
隣国って、結構、仲が悪かったりするモノですが、タイ・カンボジアも同様。
普段は、そこまで表面化する感じでもないですが、5月末にタイ・カンボジアで互いに領有権を主張している国境地帯で軍事衝突が発生。
その後、緊張緩和に向けた協議が行われていましたが、6月に入ってからも解決に至らず。
カンボジア政府が、タイからの野菜・果物の輸入を停止。
さらに6月22日からは石油・ガスの輸入も禁止に。
タイ政府はこれに対して、タイ・カンボジア間の7つの全ての国境を閉鎖するコトを発表しました。
対象になる国境は、
・ウボンラチャタニ
・スリン
・シーサケート
・ブリラム
・サケーオ
・チャンタブリー
・トラート
の全ての国境で、全ての人・車両の出入り・商取引などが禁止に(人道的な配慮として、緊急医療・教育目的での越境は必要に応じて許可)。
両国間での報復の応酬が続くような状態になり、いよいよ国境が閉ざされると言う形に。
タイは政局流動化の可能性も
まさか国境まで閉じるとは思ってもいなかったけれど、今回のタイ・カンボジア間の緊張では、タイの首相であるペートンタン首相とカンボジアの前首相であるフン・セン前首相との会談の音声が流出する事態に。
ペートンタン首相がこの中で、タイ軍批判をしていたコトから、さらに混乱。
タイは現在、連立政権ですが、与党陣営から連立離脱と言う動きにもなり、今後、タイ側の政局が一気に流動化する可能性も。

まぁ、今に始まった話ではないですが、国境が閉鎖とまで来ると、やはり今後の動向は気になるところ。
いつもならば、タイ側はあまり気にしておらず…って感じではありますが、今回はタイの政局も流動化しそうな流れに繋がっているので、安易な妥協もしにくそうですし。
そうは言っても、国境を閉じて往来がなくなると言うのは、どちらにとってもプラス要素は皆無ですから、早めに解決に繋がって行けば良いのですが…
観光に与える影響も小さくはなさそう
イラン・イスラエルの紛争は、一応、解決はしていないですが、停戦に向かいつつある。
で、新たにタイ・カンボジア。
タイも観光で賑わう国ですが、「観光」と言う面で見れば、今回の国境封鎖はカンボジア側から見ると小さくはない影響がありそう。
陸路で国境を超える旅人は少なからずのボリュームがありますからね。
まぁ、空路があると言えば、それまでですが。
タイ側はまだこの国境が閉ざされても国内でいろいろと行くところがある国だが、カンボジア側は最大の集客地であるシェムリアップに繋がりますからね…
どちらが解決に向けて動き出すのか。
それとも第3国による仲介が入るのか。
その辺りも不明ですが、とりあえず、日本の観光シーズンである夏に向けて、どうなってしまうのやら。
長期化してしまう可能性も、否めなさそうですが…
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