ラビューではなく、ライナー型車両へ
大手私鉄の「西武鉄道」が、2026年3月からの旅客運賃の改定を申請したコトを発表しました。
そしてその中で、現在、新宿線で運行されている有料特急の「小江戸」の刷新も発表。
ライナー型の車両に置き換えた上で、停車駅などを含め、運行形態を変更し、サービスの刷新を図る方針を明らかにしました。
「西武鉄道」は、池袋線・新宿線の2大系統。
池袋線の特急には、2019年から新型車両の001系「ラビュー」を投入し、現在、同車両で全ての特急列車が統一済み。
一方の新宿線の特急は、1993年登場の10000系「ニューレッドアロー」での運行が続いており、車両の更新が待たれていた状態。
001系と10000系では、さすがに車両設備などに格差も生じているほか、そもそも10000系自体、古い走行機器を流用して製造しているコトから、老朽化も進んでいると言うような状態だった訳ですが、新宿線は、そもそも速度があまり速くなく、始発も西武新宿駅になるのに加え、東京~川越間は東武東上線・JR埼京線も走っているコトから、「小江戸」日中の時間帯の利用があまり進まず、通勤での利用率が高い特急になっていました。
その為、今回、「小江戸」の後継を「ライナー型車両」として、サービスを刷新すると言う決断になったのでしょう。
通勤需要に特化するかどうか
「西武鉄道」には既に、ロングシートとクロスシートを入れ替えられる40000系がデビューしており、池袋線系統では「S-TRAIN」に、新宿線系統では「拝島ライナー」に充当されていますが、「小江戸」の後継車両が40000系になるかどうかは未定。
ただひとまず一般列車にも充当可能な車両とする方向で検討がなされているとのコト。
「ラビュー」が入ってくれば、また風向きが変わる可能性もわずかにあったように思うけれど、やはり「ライナー型車両」で落ち着く感じですね。
欲を言えば、南海などのように半分は全車指定・半分は一般席のような混在型の特急が良かった気もしますが、それだと通勤時間帯の需要を満たせない可能性が高いので、仕方がないのかな…とは(別に「ライナー型車両」でもそれはできるが、やはり専用車両に比べると乗り心地は劣るのが残念なところ)。
ただ川越と言う日帰り観光スポットを擁する割に、あまりにも目立たない「西武鉄道」。
本来、川越観光だと東武やJRよりも便利な立地なのですが、やはり東京側での訴求力がないのが致命的なのでしょうね。
東武と違って西武新宿線は、他社線への乗り入れもないですし。
そうなるともう通勤需要に特化した方が良いようにも思うから、もしかすると日中の運転がなくなる可能性もありそうですかね(さすがに土日は残すかもですが…)。
気になるコトはまだ未発表
運行頻度。
停車駅。
車両。
まぁ、この辺りが気になるところ(その他だと本川越駅の特急ホームを継続するかどうかぐらい)。
まだ発表されたモノは何一つない訳ですが、停車駅は、基本的には現行の「小江戸」の停車駅がベースになるのでしょう(西武新宿・高田馬場・東村山・所沢・狭山市・本川越)。
これにプラスがあったとしても、小平・新所沢ぐらいなのかな…とは。
ただどちらも停車駅が近接する感じにはなりますが。
車両としては40000系で良いと思うのですが、どうせなら簡易リクライニング機能を装備させた方が良いとは(京王で既に実装済み)。
それを踏まえて、料金体系がどうなるか…ですかね。
「西武鉄道」は、設備投資が遅れている感じがあるので、こうした車両への投資でどれだけ印象を変えられるか…と言う感じはするかな。
ただライナー化で需要が激増するとは思わないけれど、なかなか投資が進まなかった新宿線も、ようやく投資が増えて来たな…と言う感じでしょうか。
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