58年で幕
出版不況が叫ばれて久しいですが、その中で比較的、趣味に関する雑誌や単行本は、まだ健闘しているように思う。
そしてその中でも鉄道に関する出版物は、未だに点数がある中だと思っていたのですが、「鉄道ジャーナル」誌が休刊になるコトを、2025年3月号(通巻701号)の紙面で発表しました。
最終号は、4月発売の6月号(通巻704号)になる見込み。
創刊は1967年なので58年で幕を下ろすと言う形に。
因みに、「休刊」と言う表記にはなっていますが、雑誌で休刊から再出発になるケースは、かなりのレアケースなので、このまま廃刊になっていく可能性が高そう。
鉄道関係の雑誌と言うのは、長らく3大誌+αと言う状態が続いていた感じ。
- 鉄道ピクトリアル|1951年創刊
- 鉄道ファン|1961年創刊
- 鉄道ジャーナル|1967年創刊
- 鉄道ダイヤ情報|1972年創刊
- レイルマガジン|1983年創刊
この他に、「鉄道模型趣味」(1947年創刊)・「時刻表」(JTB版・交通新聞社版・小型などなど)、「旅と鉄道」(隔月刊・1971年創刊・休刊時期アリ)などもあるが、「鉄道ピクトリアル」「鉄道ファン」「鉄道ジャーナル」が3大誌と言われ続けて来たように思う(発行部数ではなく)。
出版部数が最多なのは、恐らく現在も「鉄道ファン」だと思われるが、「鉄道ジャーナル」も続いて人気の高かった雑誌ですし、小さな書店に行っても売っていたイメージがあるだけに、休刊はちょっと意外と言うか、驚きでもある。
3大誌はそれぞれの特色があったけれど…
鉄道雑誌は、それぞれの雑誌がそれぞれの特色を持っていた感じで、しっかりと区分がなされていたように思うんですけれどね…
「鉄道ピクトリアル」は、完全に専門誌。
「鉄道ファン」は、写真が豊富な鉄道誌。
「鉄道ジャーナル」は、初期の頃は乗り鉄的な記事が人気を博していたように思う。
なので、「鉄道ジャーナル」は、今の時代、YouTubeでもSNSでもブログでも取り上げられてしまう感じの領域なのも、仇になったのかな…と言う気はしてしまう。
「鉄道の将来を考える専門情報誌」を標榜して、交通政策などをいろいろな角度から構成はしていましたけれど、やはり人気があったのは、レポ系の記事だったように思うので。
紙媒体だからこそ成せる記事が、あまり最近、生まれてこなかったからなのかな…とも(それが何?と聞かれると困りますが…)。
ただいよいよ出版不況が、鉄道誌にも来た感じですね。
いや、前から不況だったのでしょうが、表に出ていなかっただけで。
時刻表とかもいつまで続くのやら…
「鉄道ジャーナル」の休刊。
今後も鉄道業界でも同じようなコトが出てくるんでしょうかね。
個人的に気になるのは、「時刻表」。
もう既に、一般層だと完全にネットへと移行しているような情報。
それでいてあのボリューム。
さすがに収集をするには、かなりのボリュームですしね。
しかも、JTB版と交通新聞社が出しているJR版の2タイプがありますからね。
2種類の時刻表が毎月、刊行されるほどの需要があるようには思えないけれども、根強いファンももちろんいるでしょうが、安泰なのだろうか…とすら。
ってか、旅雑誌もめっきりなくなりましたモンね(いや、元々、少なかったですけれどね)。
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