駅改良で、「はるか」の京都始発便は山科まで延伸へ!

山科にホームと引き上げ線新設!

「JR西日本」が、京都駅の1つ東側の山科駅の改良工事と、関空へのアクセス特急である「はるか」を山科駅まで延伸させるコトを発表しました。

具体的には、こんな感じ。

  1. 山科駅のホームがない一番北側の上りの線路に、12両編成のホームを新設
  2. 山科駅構内の配線を変更
  3. 既存の3番のりばの先に折り返し用の引き上げ線を新設
  4. 工事完成後は、「はるか」の京都駅始発・終着便は山科駅に変更する

と言うモノ。

2025年度から改良工事をスタートさせ、2029年度には供用を開始する予定とのコト。

山科駅は、東海道本線(琵琶湖線)と湖西線との分岐駅(但し、湖西線は全列車、京都駅方面へ乗り入れするので、山科駅始発・終着の列車はなし)。
さらに京都市営地下鉄東西線と、京阪の京津線が乗り入れてくる京都の東側のジャンクション駅。

元々、「JR西日本」としても、京都市内中心部を走るバスの渋滞を回避できるとして、観光客には東山エリアへの移動は、山科駅から京都市営地下鉄東西線を利用する方が早くて楽であるとしているので、今回の「はるか」の山科延伸でそれらに拍車を掛ける形にはなりそう。
また、多少なりとも京都駅からの市内への移動にも影響を与えそうな感じはしますね。

ホントの狙いは京都駅30番線の明け渡し?

大掛かりな工事。
2025年度から工事を始めて、供用開始が2029年度ですからね。

ただそこまでの意味があるのかな?と。

山科駅は確かに京都の中ではジャンクション駅。
京都市内で3路線以上の鉄道乗換駅って、京都駅・六地蔵駅と山科駅ぐらいしかない(厳密に言えばば、本線・鴨東線・地下鉄東西線の三条京阪もだけれど)。
ただ実際に乗換駅として、そこまでポテンシャルがあるかと言われると、滋賀方面のJR~東西線三条京阪方面とJR~東西線醍醐方面ぐらい。

「JR西日本」管内の駅でTOP20に入ってくるのは、京都市内だと京都駅と山科駅のみなので、利用自体は少ない訳じゃないけれど。

京都駅は、電車特定区間・特定区間運賃の対象。
だが、山科駅は範囲外なので、大阪方面からくると京都~山科間で一気に運賃が上がるのもネックなんですよね。

で、結局のところ、これらの観光客を山科まで誘導して混雑緩和…とかは、後付けの理由なんでしょう。

「JR西日本」の狙いは、やはり京都駅の改善。
インバウンドが大きくブームになって以降、山陰本線(嵯峨野線)が大きく混雑していて、現状、あまり打つ手がない。

京都駅を改良させて、その混雑の対策を立てていきたいのでしょう。

現状、30番線ははるか専用のホーム。
この30番線は嵯峨野線のホームと隣り合わせなので、山科までの延伸でこのホームを嵯峨野線に転用させると、多少なりとも混雑緩和に役立つと言う感じなのだと。

ただ個人的には妙案ですが、多額の投資をしても根本的な対策にはなっていない。

嵯峨野線は京都駅近辺で単線区間があるので、これを解消しないと、大きな増発ができない。
さらに嵯峨野線が混み合う理由は、京都駅の嵯峨野線ホームが頭端式なので京都側の車両だけが混雑すると言う結果になっているが、30番線が解放されても、同じ頭端式なので、やはり混雑する車両は変わらないですからね。

寧ろ、京都駅のメイン改札である烏丸口からはるか専用ホームの30番線は、階段がなくスルーで出入りできますが、それが跨線橋を使っての乗降になる方が、デメリットのようにも(八条口方面からは近くなりますが)。

効果は疑問符だけれど、やった方がイイ

なにわ筋線の開通に伴い、関空アクセスの仕方も変わって行くであろう中で、はるかも新車両の導入などがあり得そう。
改変がある中で、山科を1つ、拠点に据えると言うのは、アリなんでしょうね。

ただどれだけの効果があるのか。
ちょっと疑問符。

別に山科が不便と言っている訳ではナイ。
地下鉄もあるし、大津方面の市街地にも便利。
ただ山科を拠点にして京都を観光する人は、そんなに多くないだろうし、これからもそんなに増えないと思う(と言うか、ホテルがない)。
大津方面にしても、京阪の京津線は今のところ、浜大津までですしね。

関西圏に住んでいない限り、山科から乗り換えて…と言う人も、多くないのでは…?と。

嵯峨野線改良についても、根本的な部分が改良されない限り、そこまでの改善もない。

やらないよりもやった方がイイ。
京都市街地の混雑緩和に少しでもなるのでしょうし、嵯峨野線の緩和にもなる。

ただどこまで効果があるのか…
と言うか、あったとしても焼け石に水のようにも…

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