ジェットスター・ジャパン、5年ぶりに黒字決算計上!

約5億円の最終黒字に転換!

JAL系のLCC「ジェットスター・ジャパン」が、2024年6月期決算を発表しました。

それによると、5億700万円の純利益を確保し、5年ぶりの黒字決算になっています。

具体的な数値は、以下の通り。

 2024年6月期2023年6月期2022年6月期
営業収入707億7,200万505億3,900万294億100万
営業損益▲13億3,000万▲76億5,100万▲113億3,300万
純利益5億700万▲80億2,200万▲121億6,300万

営業収入が順調に伸びたと言うのが、最終的に利益を確保できた要因と言えそうな感じがしますが(営業収入としては、過去最高額)、他の指標を見てみると、こんな感じ。

 2024年6月期2023年6月期2022年6月期
有償搭乗者数566万461万人339万人
平均搭乗率86.4%79.1%82%

搭乗者数で見ると、前年度比では22.6%の増加。
営業収入は、前年度比で見ると40.0%の増加なので、やや客単価を上げてきたのかな…と言う感じがしますね。

コロナ禍の影響がなかった2019年度は、有償搭乗者数が562万人で平均搭乗率が87%。
営業収入が605億2,300万円だったコトを考えると、ひとまずはコロナ禍以前に完全に数字は戻したと言う形ですね。

 

冬スケジュールは合計23路線を運航

2024年度の冬ダイヤでの運航路線は、国内線が18路線。国際線が5路線の合計23路線。
成田~下地島線は運休と言う計画。

成田~旭川線や福岡~新千歳線の新規就航など、コロナ禍では縮小一辺倒だったネットワークの拡充を再開した形ですが、まだまだ国際線は弱含みの路線網。

この冬スケジュールの国際線は、

・成田~上海|週4往復
・成田~台北|週14往復
・成田~マニラ|週7往復
・関空~台北|週7往復
・関空~マニラ|週7往復

と言う計画。

5路線ですが、3都市のみに就航していると言う感じなので、やっぱりちょっと物足りない。

いや、ちょっとではなく、かなり物足りない感じなんですよね。

まぁ、国内線の方が、客単価は低くても、機材効率が高く、LCCは機材効率を上げてナンボなので、分からなくもないですが、深夜帯に稼働できていないので、深夜便でも飛ばせばいいのに…とすら。

ピーチの背中は遠く…

この先の事業展開として、どうしていくのか。
まだそこが今1つ、分からない。

JALグループで見ても、中国路線は「スプリング・ジャパン」が担っていくのは間違いないですし、中・長距離路線は「ZIPAIR」が担っていく形になる訳で、「ジェットスター・ジャパン」としては、近距離アジア路線と国内線と言う形にならざるを得ない訳だけれど、どこまでやる気があるのか…と言う感じも。

と言うか、そもそもですが、「JAL」の資本は入っているけれども、ジェットスターグループ(つまりはカンタスグループ)でもある訳で、どちらが主導権を持っているんでしょうね。
資本的には「JAL」が50%を出資しているけれども。

で、今回の決算も黒字化は達成したけれども、営業損失も出している状態。

過去最高の収入を出しても、まだ営業損失を出しているの…?と言う感じもしますね(年間の平均搭乗率も高かったのに…)。

もちろん、新機材の導入や円安・原油高など、様々な要因があったのは事実ですけれど、今回の決算で出た営業損失の金額も、小さくはなく、黒字に転換したからと言っても安泰と言うレベルでもない感じかなぁ…と。

「ピーチ」一強にならないようにする為にも、もうちょっと路線網を拡大させて、存在感を見せて欲しいなぁ…と。

ま、黒字化はその第一歩ではあるんでしょうが、「ピーチ」は、2024年3月期の決算では営業収入が1,380億9,800万円、営業利益が210億9,200万円、最終利益が228億8,400万円だったコトを考えると、かなり差が開いたなぁ…とも。

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