閑散期の指定席は、倍額以上の値上げ!
JR西日本とJR四国が、2024年10月1日乗車分から、岡山~高松間で運行している快速「マリンライナー」の普通車指定席料金とグリーン料金の値上げを発表しました。
具体的にどのぐらいの金額になるのかは、以下の通りです。
クラス | 区分 | 現行 | 改定後 |
指定席料金 | 閑散期 | 330円 | 840円 |
閑散期以外 | 530円 | 840円 | |
グリーン料金 | 50kmまで | 780円 | 1,010円 |
100kmまで | 1,000円 | 1,260円 |
現行の料金体系では、指定席料金については、閑散期と閑散期以外の2体系がありましたが、これを1本化して値上げする形になります。
またこの値上げに伴って、各種、お得なきっぷについても料金の見直しを行なうコトを発表しています。
お得なきっぷ | 席種 | 区分 | 現行 | 改定後 |
チケットレス 特急券 e5489専用 | 指定席料金 | 全期間 | 330円 | 530円 |
グリーン料金 | 50kmまで | 780円 | 780円 | |
100kmまで | 1,000円 | 1,000円 | ||
eきっぷ e5849専用 J-WESTカード | 指定席料金 | 全期間 | 210円 | 450円 |
グリーン料金 | 50kmまで | 470円 | 650円 | |
100kmまで | 470円 | 650円 | ||
eチケットレス 特急券 J-WESTカード | 指定席料金 | 全期間 | 210円 | 420円 |
グリーン料金 | 50kmまで | 470円 | 630円 | |
100kmまで | 470円 | 630円 |
改定がないのは、「チケットレス特急券」(e5489専用)のグリーン料金のみで、その他は軒並み改定です。
但し、お得なきっぷに関しては、上げ幅が抑えられているのが特徴と言えそうです。
戦略としては分かるけれども…
「マリーンライナー」と言えば、快速と言えども、2階建て車両が編成に入っており、その車両が指定席・グリーン車両となる列車。
JR四国としては、基本的に赤字路線ばかりですが、黒字になる可能性が最も高く、年によっては唯一、黒字を計上している瀬戸大橋線を走る列車。
その看板とも言える列車が値上げです。
しかも上げ幅がえぐい。
お得なキップに関しては、上げ幅が抑えられていますが、通常の指定席料金の閑散期なんかは、今まで330円だったのが、一気に倍以上に値上がりして、840円ですからね。
なかなかの強気っぷりです。
ココで少しでも収益を高めたい。
そして、少しでもネット予約に移行させて行きたい。
そんな戦略が、如実に伝わって来るかのような感じですね。
もちろん、それはJRとしては必須の話。
JR四国としては、この路線が会社の屋台骨を支えるとまではいきませんが、もっと磨き上げて少しでも他の路線の収益を補える存在にしていかないと、もう鉄路が持たない。
JR西日本としても、関西圏以外でも、もっと収益を高めて行かなければならない訳で、その候補なのが広島と岡山圏なのだろう。
そう言う意味では仕方がない部分もある。
ただやっぱりちょっと上げ幅が異常なレベル(閑散期の指定席料金)。
まぁ、少しでも通常料金を上げて、ネット発券への切り替えを促したいと言うのも、分からなくはないですけれどもね…
これでどれだけ利用が減るのか…
これから同様のケースは、もっと増えていくのでしょう。
今まであまりこうした料金面では値上げがなされてきませんでしたからね。
特に、「マリンライナー」は快速で、特急料金が不要なので、その分も収益的には劣りますしね。
ただどれだけこの値上げで、グリーン車と指定席車両を使う人が減るのだろう…?
さすがに閑散期の料金としては、高い感じがしなくもないし、日常使いとしてもやっぱり高い感じがするから、ある程度は減ってしまうのかな?と言う気がするけれど。
別に「マリンライナー」は、自由席もある訳で、始発駅から乗るのであれば、余裕を持って待って、自由席に座ると言う選択が増えてもおかしくはないですしね。
増収分と利用減。
そのバランスがうまく取れると見込んでいるのでしょうが…
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