熊本市電、女性優先車両を本格導入!
熊本市電を運営している熊本市交通局は、2020年9月14日から女性優先車両の試験導入を行ってきましたが、その結果を踏まえ、2021年4月1日から、女性優先車両を本格的に導入するコトを発表しました。
[speech_bubble type=”rtail” subtype=”L1″ icon=”tabikazu01-i.jpg” name=”たびかず”]え?市電で?
そこまで長編成が走っている訳じゃない日本の市電で?[/speech_bubble]
フツーにそう思いました。
海外ならば、“路面電車”“市電”“トラム”と言っても、長い編成が走っている場合もありますが(ハンガリーのブダペストの4・6号系統だと6両編成が走っていたりします)、日本だと広島電鉄ぐらいでそれ以外だと、1~3両編成ばかりですからね。
でも、まずは概要から。
期間|2021年4月1日~
運行時間|平日午前7:00~9:00の間
運行本数|
・A系統上り(健軍町→熊本駅前・田崎橋)…2本
・A系統下り(熊本駅前・田崎橋→健軍町)…2本
・B系統上り(健軍町→上熊本)…2本
・B系統下り(上熊本→健軍町)…2本
対象車両|全ての2両編成低床車両進行方向に対して後方側車両
利用可能な方|
・女性
・小学生以下の方
・身体に障害を持っている方とその介護者
今回、本格的に導入がなされる女性優先車両は、あくまでも任意の協力をお願いしているモノで、性別によって乗車を拒否するモノではナイとしています。
また仮に男性が乗車した場合でも、乗務員から声を掛けるコトはないとのコト。
各系統で上下2本ずつと言うコトなので、“本格導入”と題する割には、本数が少ない感じも否めないですけれどね。
迷惑行為が減っていない現状
今回、本格導入に至ったのは、試験導入の結果によるモノ。
試験導入時の調査で、平日1日1本当たりの平均利用者数は、女性42人・女性以外が8人。
導入に対してのアンケートでも、女性の90%が賛成、男性も2021年2月の調査で70%が賛成。
女性優先車両を導入するコトで、前方側の車両の混雑と差が出るのでは…と言う反対意見に対しては、元々、2両編成の低床車両については、前方側の車両の方が混雑しているコトもあって、試験導入をした前後で比較しても、乗車人数の不均衡については、大きな変化は見られなかったとのコト。
市電車両内に防犯カメラを設置するなど、迷惑行為の防止に取り組んでいたが、市電車両内における迷惑行為は毎年発生しており、その件数も減少しておらず、2020年の年度別では、痴漢が5件(前年4件)、盗撮が4件(前年2件)。
交通局が認知している迷惑行為は、全て男性から女性に対する迷惑行為と言う結果も出ていたりするようです。
迷惑行為の根本的な壊滅には程遠い?
痴漢や盗撮と言った行為は、卑劣な犯罪。
だけれども、思い切ったな…と言う感じがしなくもない。
だって2両しかないですからね、編成が。
他の車両が選べる大都市圏の路線とは異なる訳で、男性側に車両を選ぶと言う選択肢が無くなってしまいますし(つまり絶対的に混みあう前方側の車両に乗車するしかなくなる)。
せめて3両編成であれば、男性側でも最混雑車両を外すと言う選択肢が生まれますけれど、熊本の場合は、そう言う訳には行かなくなるので。
ただ、これで犯罪が撲滅できるかと言われると、根本的な解決ではない訳で、もっと日本はこうした犯罪に対して解決に向けての動きがなされるべきなのだとも。
iPhoneにシャッター音が付いているのが、何より卑劣な犯罪が多いと言うのを表していますからね。
まぁ、だからと言ってどうしたら根本的な解決になるのかは分からないけれど。
こうした車両がなくなる日が、果たして来るのかどうか。
防犯と言う意味では必要な措置。
だけれども、防犯は決して犯罪の撲滅を意味しない。
社会をあげて、もっと犯罪の撲滅に動くべきなのだと思うけれど、いつかこうしたコトを気にせず、通勤できる日が戻ってくる時が来るのかな?
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