羽田~アメリカ、暫定の発着枠配分発表!
アメリカ運輸省(DOT)が、アメリカを拠点としている航空会社4社から受けていた羽田空港への就航路線申請について、暫定的な発着枠の増加分の配分を決定しました。
申請していた航空会社は、4社。
暫定配分の中で、最多の発着枠を確保したのが、デルタ航空で、5枠。
続いて、ユナイテッド航空の4枠。
アメリカン航空は2枠で、ハワイアン航空が1枠となっています。
これらの便数枠については、2019年5月30日まで反対意見を受け付け、6月10日までにDOTが回答をすると言う流れになっていますが、具体的な暫定枠は、以下の通り。
航空会社 | 加盟アライアンス | 日本での提携先 | 申請路線 | 便数 | 可否 |
デルタ航空 | スカイチーム | なし | シアトル | 1往復 | 〇 |
デトロイト | 1往復 | 〇 | |||
アトランタ | 1往復 | 〇 | |||
ポートランド | 1往復 | 〇 | |||
ホノルル | 2往復 | 1往復のみ | |||
ユナイテッド航空 | スターアライアンス | ANA | ニューアーク | 1往復 | 〇 |
シカゴ | 1往復 | 〇 | |||
ワシントン | 1往復 | 〇 | |||
ロサンゼルス | 1往復 | 〇 | |||
ヒューストン | 1往復 | × | |||
グアム | 1往復 | × | |||
アメリカン航空 | ワンワールド | JAL | ダラス | 2往復 | 1往復のみ |
ロサンゼルス | 1往復 | 〇 | |||
ラスベガス | 1往復 | × | |||
ハワイアン航空 | なし | JAL | ホノルル | 3往復 | 1往復のみ |
暫定ですが最多の発着枠の確保に成功したデルタ航空。
ホノルル線は1日2往復での申請でしたが、1往復のみが認められただけ。
とは言っても、ほぼ満額回答の様な感じでしょうか。
続いてユナイテッド航空は、ヒューストンとグアム線が認められなかったのは、やや痛い感じもしますが、こちらも大筋で認められた感じです。
逆に、アメリカン航空は、3路線4往復で申請を出していたのですが、認められたのは、2路線2往復と、半分しか認められず。
ハワイアン航空は、さすがにホノルル線の1日3往復と言うのは、認められなかったモノの、しっかりと1日1往復の暫定枠を確保したと言う感じでしょうか。
新規の配分は、成田既存路線ばかり
ここで気になるのは、今回、暫定で割り当てられた路線が、いずれも成田空港などへの既存路線と重複すると言う点でしょうか。
確かに東京都心部に近い羽田発着となれば、便利は良いのですが、新規の路線と言う感じは皆無ですし、成田からの撤退路線なども出て来るんでしょうね。
航空会社 | 既存羽田路線 | 既存+ 暫定羽田路線 | 既存成田路線 |
デルタ航空 | ロサンゼルス | ロサンゼルス | ロサンゼルス |
ミネアポリス | ミネアポリス | シアトル | |
シアトル | デトロイト | ||
デトロイト | アトランタ | ||
アトランタ | ポートランド | ||
ポートランド | ホノルル | ||
ホノルル | シンガポール | ||
マニラ | |||
ユナイテッド航空 | サンフランシスコ | サンフランシスコ | サンフランシスコ |
ニューアーク | ニューアーク | ||
シカゴ | シカゴ | ||
ワシントン | ワシントン | ||
ロサンゼルス | ロサンゼルス | ||
ヒューストン | |||
グアム | |||
ホノルル | |||
デンバー | |||
アメリカン航空 | ロサンゼルス | ロサンゼルス | ロサンゼルス |
ダラス | ダラス | ||
シカゴ | |||
ハワイアン航空 | ホノルル×週11便 | ホノルル×週18便 | ホノルル |
コナ×週3便 | コナ×週3便 |
こう見ると、デルタ航空の成田ベースも、いよいよ風前の灯火と言う感じなのでしょうかね。
大韓航空との提携を強化したコトもあって、最早、成田~シンガポール・マニラも自社便として残さなくてもどうにかなりますし、日本~アジア路線は、LCC隆盛で、デルタ航空のプレゼンスは著しく低下していますしね(日本人に対しては…と言う意味ですけれども)。
逆に、ユナイテッドは、ハブのヒューストンとグアム線が羽田からは就航しないと言うコトになるので、まだまだ成田からは逃げられないと言う感じでしょうか。
ってか、申請があって成田路線が存在しないラスベガス線とか、もっと他の路線が欲しかったなぁ…と言うのが、正直な感想ですかね。
アメリカン航空ならマイアミ線とかがあっても良かったのに…と、正直な所、思います。
ただそもそも各航空会社からの申請に基づいた暫定枠なので、仕方がないのでしょうし、ラスベガスやマイアミだとビジネス需要が弱くなってしまうので、長距離路線としては厳しいのでしょうが。
まだ暫定枠なので、この先、どうなるのかは分かりませんが、この結果を踏まえて、JALとANAはどう動くのでしょうね。
そして、それぞれの提携関係先の暫定枠が、どれだけ影響するのでしょうね。
まぁ、北米大陸路線って、別に羽田じゃなくても良いのに…と言う気はしますけれど。
どうせ昼間に出て、昼間に到着するパターンですし、都心から近くないといけない意味もないと思うのですけれど。
だけれども、今回の発着枠の増加の半分は、アメリカ線に割り当てられるんだよなぁ…
そもそも謎ですけれどもね、この発着枠の多さは。
でも、発着枠が増えても、結局の所、成田からの移転して来る様な路線ばかり…と言うのが、残念でもありますが。
そして、“成田縛り”は、ホントに形骸化したなぁ…
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