ピーチが東南アジア進出に向けて動き出した!
ANA系LCCのピーチが、エアバス社の航空機であるA321LRを2020年度内に2機受領し、導入するコトを発表しています。
元々はA320neoを10機導入する計画を立てていたピーチですが、2020年度から中距離LCC事業を開始する方向性を示しており、A320neoは8機の導入に留め、代わりにA321LRを2機導入するコトに。
A321LR。
通路が1つしかない単通路型機としては、世界最長の最大航続距離7,400キロを実現する航空機。
最大で240席を搭載するコトが出来、エアバスの最新客室装備である「エアスペース」を搭載するコトが出来、快適性や機内環境の向上が図れる他、他の航空会社との差別化が可能になる装備が備えられる様にも。
頭上の収納スペースは今までの5つのバッグから、最大8個までを収納出来るコトに加え、座席も方の高さで1インチ幅広くなる機材。
これにより日本からはアジア全域をカバーするコトが出来る様になる訳で、バニラエアを統合し、2020年度以降に保有機材数を50機以上にし、就航路線数を50路線以上へと事業拡大させる為の、戦略的な機材になる形。
[amazonjs asin=”4022619163″ locale=”JP” title=”僕はLCCでこんなふうに旅をする (朝日文庫)”]JAL新LCCとは対照的な中距離路線への進出
JALが中・長距離向けLCCとして新会社を立ち上げ、ボーイング社の中型機である787型機を導入するのに比べ、ピーチは手堅く現状の路線や経営環境をガラリと変えるのではなく、その延長線上と言う形で中距離路線への進出と言うコトになりそうです。
JALの新LCCがまだどう言った客層をターゲットにし、どの程度の安さを実現出来るのかが分からないの比べ、ピーチのA321LR導入は、JALよりは明確な感じがするのは、やっぱり客層や運賃がある程度、今のままと明確な所に違いがある様な感じが。
中型機でもなく単通路型機なので、結構、就航出来そうな都市も多そうです。
と言うのも、日本へのLCC就航が増えていると言えども、韓国系以外はあくまでも首都(もしくは首都に準じる様な都市)からの就航。
日本へは成田や関空、福岡、札幌…と就航都市は増えていますが、アジア各国の出発点はあくまでも首都。
逆にピーチのA321LRの機材が増えてくれば、これらの国の首都以外の都市にも就航出来るようになる機材。
例えば、タイで言えば、チェンマイだとか、マレーシアで言えば、コタキナバルだとか。
そんな辺りにも、この機材ならば、就航が出来る可能性がある。
それはビジネスチャンスとしては大きい様にも思う。
ただネックになるのは、ピーチに何処までビジネス拡大を急ピッチで行えるか、と言う所。
第2都市への就航よりも前に、そもそも東南アジアの首都への就航を果たす方が先でしょうし、価格競争に巻き込まれない為にも、急ピッチで路線網を充実させる必要がある様にも思えるのだけれど、バニラエアと合併するなど、これからしばらくの間は、再度の体制作りも必要になって来るピーチ。
貧弱な首都圏発着の路線網も整備する必要がありますしね。
安全運航と体制の再整備。
そして路線拡大。
その3方向を両立させるのは、国内LCC首位が射程圏内に入ったピーチと言っても、難しい側面がある様にも思える。
でも、アジアのLCCは待ってくれない訳で、国内LCC首位として、これからの動きには期待して行きたい所です。
ってか、ピーチとバニラエアが合併するまでの間は、国内LCC界首位のジェットスター・ジャパンは、ピーチに比べ、最近、大人しい感じがするのは、気のせいですかね(一応、2018年10月から関空~熊本線が1日1往復で新規就航するなどのニュース自体はあるのですが…)。
ピーチだけじゃなくて、ジェットスタージャパンも競って大きくなってくれないと、利用者としては最大限の利便が供給されないんだけれどもね。
そして、最初の就航都市は何処になるのやら。
一般的に考えれば、既に那覇~バンコク線があるので、関空~バンコク線になるのかも知れませんが、こちらはエアアジアX・スクート・ノックスクートと、競合他社が進出しているコトもあって、もうちょっと穏便な場所からスタートさせる可能性もありますよね。
コメントを残す