重慶大厦って?
尖沙咀で「スター・フェリー」を降りて、どうしようかな…と思ったけれど、ブラブラと尖沙咀駅に向かって歩いていたら、重慶大厦の前に辿り着いていた。
「重慶大厦」。
元々は、1961年に完成したビル。
尖沙咀の駅直結で、ネイザンロードに面していて、ホントに立地が良いのに、安宿が集まる建物。
昔は、香港に来ると、大体、この「重慶大厦」か隣接するミラドールマンションに宿を取っていたけれども、香港に足を運ばなくなったコトと、前回は香港島に宿を取ったので、ホントに久しぶりに「重慶大厦」にやって来た感じ。
まぁ、それも『深夜特急〈1〉香港・マカオ (新潮文庫)』の撮影でHappy Guest Houseとかが使われたと言う影響が大きいんだけれど、とにかくココに行けば、安宿に辿り着けると言う安心感は、ネットが発達する前は大きかった様に思う。
まぁ、個室の安宿もあるんだけれど、狭いし、トイレを跨ぎながらじゃないとシャワーを浴びれなかったりする様な宿ばかりなんですけれどもね。
不思議と嫌な気持ちになったコトはなかったり。
利便性も抜群だしね。
重慶大厦も大きく変わった?
外観は、すっかりキレイになっていて、外からだと「重慶大厦」が分からなくなるぐらいの変わり映え。
こんな大型ビジョンなんてありましたっけ?
ってか、大家楽、入ってるやん。
あまりにも久しぶりに来たので、すっかり浦島太郎状態。
随分と変わったな~なんて、思いつつ、つい中に入ってみてしまいました。
重慶大厦特有の構造とエレベーターは健在
化粧品だとか売っているお店があったり…とこざっぱりになった1階フロア。
だけれども、スグに両替所が見えて来る(因みに、香港で大体、レートがいつも良いのは、この重慶大厦にある両替所)。
両替所の先には、エレベーター。
「重慶大厦」は、1つの建物に見えるけれども、実は、5つの建物の集合体だったりする。
下層階は1つのフロアに見えるけれども、安宿のある上層階に行くと、建物ごとに行き来が出来ない構造になっていたりする。
なので、必ずそのエリアに向かうエレベーターに乗らなきゃいけなかったりする訳だけれども、慣れるまではそれが何とも面倒だったりする。
しかも各エリアに2機のエレベーターが備えられているのだけれども、片側が奇数階に、逆側は偶数階にしか停止しないので、確実に自分の宿のフロアに行こうと思うと、どれに乗れば正解だったっけ…?と言う感じになる場所だった(でも、実際にはエレベーターの脇に階段があるので、とりあえず縦移動は出来るのだけれど)。
しかも、エレベーターに乗ると、いきなりアフリカ・中東系の人の比率が上がって、否応なく、“旅に出ている”気になったし、東アジア・中国と、中近東・アフリカを繋ぐ香港の経済の源泉を感じたり出来た訳だけれども…
それは改装された今でも変わっていないみたいだった。
エレベーターの前で待っている人は、大柄なアフリカの人たち。
多分、エレベーターに乗った瞬間に、腋臭と体臭がエレベーターの中で、ムワッと押し寄せて来るんだろうなぁ…
香港にあるのに、香港らしからぬ場所
さらに奥に進んでみると、最早、そこはカオスな雰囲気が充満していて、SIMカードやケータイショップなんかがあったりする中で、インド料理屋だったり民族衣装屋が、ゴロゴロと。
雑貨屋もあるし、食事処もあるので、何なら、建物から外に出ないで、大体の用事は済んでしまいそうな予感すらしますね。
中華のエネルギーが渦巻く香港にあって、その中華のエネルギーすら及ばない場所。
印僑のチカラとアフリカのパワーって、凄いモノがある訳ですね。
うざったくて、優しくて、熱いインドとパキスタンとアフリカのチカラ。
それが充満している。
でも…
何か、ムショーに落ち着く。
このざわつき具合。
猥雑さ。
暑苦しさ。
アジアの匂い。
アフリカの匂い。
別に今の宿が特別キレイな宿って訳ではナイし、全然、ラグジュアリーな訳でもナイ。
でも、こう言う猥雑さや、暑苦しさ。
それがボクの旅の原点なのかもなぁ…なんて、ちょっと思ったりすると、妙にココロが落ち着いてしまったり。
今の宿も結構、気に入っているので、また重慶大厦に泊まる機会があるかどうかは分からないけれど、この雰囲気が残っている間に、泊まりに来たいなぁ…なんて思ったりも。
いや、単にインドに行けばいいだけの話なんだけど。
香港の旅話は、また来週月曜日(5月28日)から再開しまーす(予定)。
きっと来週で完結するハズ。
ってか、旅程自体、10日も満たないのに、案外、長々と書いてますよね、香港の話(笑)。
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