帰って来よーぜ。

コロンビアで日本人旅人が殺害される

南米のコロンビアで19日、現地を訪れていた日本人男性が強盗に銃撃されて死亡する事件があった。
詳細が明らかになって来たのですが、亡くなられたのは、コロンビア中部にあるメデジン。

タブレット端末や携帯電話を奪われた為、後を追った所、その後、現れた別の男に銃で3発撃たれて死亡したとのコト。

22歳。
大学生。
大学で国際開発を学んでいて、現場を知る為の世界一周旅行をしている最中だったとのコトで、本人が旅中に記していたブログを見てみると、フィリピンから始まり、バングラ、インド、ネパール、イラン、ヨルダン、エジプト、エチオピア…(以後、南アへ)。そして、キューバ、メキシコ、ベリーズ、グアテマラ…(人生の夏休みの夏休み)

旅を楽しんでいる若者。
世界を肌で感じながら、それを楽しんでいる旅人。
まさにそんな感じのブログだった。
それは世界一周に出ている学生なら、何処にでもいる様な姿でもある。
大学1回生の時から、世界一周を考えていたとの話もある。

そんな22歳。

別に、彼と何処かで出会ったコトがある訳じゃない。
この事件を聞いて、何か色々と考えたくなったのが、事実。

もはや誰だって、何処だって旅をしていたら危険と隣り合わせの現実

ボクがコロンビアを旅した10年前から考えると、驚く程にコロンビアの治安は改善して来ているとは思うけれども、まだまだ危ない所があるのも事実。
いや、コロンビアだけじゃなくて、南米全般に言えるコトだとは思う。
南米を旅する人が増えては来ているけれども、まだまだ全体的に治安面には不安があるままなのだ。

そんな場所を旅したのが悪い?
考えが甘かった?
そもそもタブレットと携帯を盗まれて、追いかけたのが悪い?

全然、そうとは思えない。
いや、直接本人を知っている訳じゃないから、正しい所なんて、分からないし、それはそれで正しい意見なのかも知れない。

でも、今や南米だから危ないとかではなく、この地球上に危なくない所なんて、ホントに僅か。
それが生命の危険になるのかどうかはまた別なのかも知れないけれど、アメリカだって何があるか分からない。
それを思うと、若干、治安が悪化傾向にあるけれども、日本は他の国々とは比べ物にならないぐらいの治安の良さが維持されているから、“平和ボケ”と言う言葉が出来て来るんだと思う。

でも、中東を抜け、アフリカを抜け、メキシコとグアテマラを抜けて来た旅人が、旅の危険に対して予備知識がなかったとも思えない。勿論、長い旅が故に油断(と言うか、気の緩み)と言うコトはあり得るかも知れないけれども、南米に入った初めての国で、麻薬カルテルの本山でもあるメデジン。それなりの知識は持っていたと思う。

それでも物は盗られる。でも、何か物を盗られて、それに気が付いた時、反射的に追いかけない人なんて、どれだけいるのだろう…
ボクが海外で盗まれた時だって、つい反射的に足が動いたし、その後、街を歩いている時だって、犯人を捜しながら歩いた程。

だから、旅に出るな、なんて、よう言わない。
だから、旅が恐ろしいとも、よう言わない。

どれだけ準備を周到にしていても、どれだけ危険に気を配っていても、誰だって、何処だって、危険とは背中合わせなのだから。

いつボクだって、我が身になるかなんて、分かったモノじゃない。

誰だって、死にたくて旅をしている訳じゃない。
生きたいハズ。
生きていたいハズなんだ。

実際問題、旅をしていて、生命の危険と隣り合ったコトがある人もいると思う。
でも、誰しもが生命を捨てようとは思っていないハズ。

帰って来てこその旅だと言うコト。

人には帰る場所がある。
“帰るまでが遠足”とは、昔の人がよく言ったモノで、まさに帰るまでが旅。
どんなコトがあっても、帰ってこなければ、生きていなければ、旅は終わらない。

今、旅をしている人。
今から、旅に出ようとしている人。

それぞれの人生に背景があって、旅に出る理由があって、旅立つ場所がある。

でも、旅は帰って来てこその旅。

無責任に書くな…と言われるのかも知れない。

1つ1つ、治安情報や現地の人の声に忠実に動くしかない。
1つ1つ、安全管理の基本的なコトに基づいて旅をするしかない。
安全や治安対策は旅に慣れているとか慣れていないとか関係なく、誰しもが同じレベル。
あくまでも基本に忠実に旅をする。

それが“帰って来る”1番の近道。
それが“帰って来る”為の方法。

取り留めなくなってしまったけれども、旅人のみんな、楽しんで、そして、いつか帰って来て下さい。

 

最後になりましたが、今回の事件で亡くなられた方のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

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