想像と違うサマルカンドー地方と首都の経済格差

ウズベキスタンと言う国は、この中央アジアの中では、比較的、影響力を持つ国だと思う。
それは政治的にも民族的にもなんだけれど、観光産業的に考えてみると、中央アジア随一の観光大国だと思う。
日本からもツアーが催行されているし、サマルカンド・ヒヴァ・ブハラ…と、ツアーで回るにしても申し分ない観光資源がある。勿論、今まで通って来たキルギスやタジキスタンにも観光資源はあるのだけれど、あるのは自然であって、観光スポットと言う感じではなかったりするので。

で、サマルカンド。

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外国からの観光客も来る訳だし、ウズベキスタンの中でも首都タシュケントに次ぐ大きさの街だし、ちょっと一息が付けるかな…と、正直言うと、そう思っていた。

はっきり言うと、ヨーロピアンが好みそうなカフェだとかレストランとかがある街だと思っていた。何と言っても、この中央アジア随一の観光大国であるウズベキスタンの中でも、最も観光スポットのある街で、世界中から観光客が訪れている場所だから。

でも、実際の所は、ほぼ皆無だった。

ドゥシャンベですら、WiFiが飛んでいるオシャレなカフェが何軒かだけれどあった。
でも、それが1軒もない。
いや、もうちょっとエリアを変えればきっとあるのかも知れない。
でも、観光客が行く様なエリアにはなかった。

それを考えると、ドゥシャンベって都会だったんだな…と思うと共に、やっぱりタジキスタンの首都だったんだ…とも。
これはウズベキスタンだけに言える話ではなく、中央アジア全般に言えるのだけれど、首都と地方の差が激しい。

そして、きっとそれが広がる一方なのだと思う。

ここサマルカンドも、観光客が歩く様な所は、しっかりと再整備がなされ、とてつもないぐらいにキレイだ。ゴミだって全然落ちていないし、公園からベンチ、噴水…と、ホントに手入れがなされている。

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でも、所詮はハードが整備されただけ。

通りから一歩内側に入ると、全然違う旧市街が広がっているし、ソフトの部分では全然改善が図られていないのが実情なのだと思う。ソフトと言うのは、人が集まって初めて成り立つモノ。その資源になる人が、首都にどんどん集中していくのは、中央アジアの流れなのだろう。

もちろん、日本だって、東京と地方の格差が言われ続けて久しいけれど、それとは比べ物にならない格差がこの地域にはある。人が集中する場所にだけ集中して、全体的に富が広がって行く仕組みになっていないのだろう。きっとこのままだと首都の中でも貧富の差がどんどんと広がって行くだけなのかも知れない。

今はまだ、自然のある地方の生活を好んでいる若者も多いのかも知れないけれど、この先、

この地域はどう言う形で変容して行くのだろう…と、つい考えてしまう。

このウズベキスタンも今まで通って来たカザフスタン・キルギス・タジキスタンも、中央アジアはとても物乞いが少ないエリアだと思う(皆無な訳でもないけれど)。と言うか、あまり見ない。今はまだ政治であったり家族のチカラが機能しているのかも知れない。でも、それが富が何処か1ヶ所へと集中してしまうコトで、変容してしまうのではないか…

独立から25年。
この先の25年はどんな国づくりに向かっていくのだろう…

 

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