え?青春18きっぷで北海道新幹線に乗れるの?

そもそも青春18きっぷとは…?

LCCが日本の空に飛ぶ前は、空前の格安バスの隆盛(今も本数自体は賑わっているので、話題を聞かなくなっただけだとは思いますが…)でしたが、さらにその前の時代に、日本を安く移動しようと思ったら、まず思い浮かんだのが、“青春18きっぷ”だったと思います。
切符自体は今も販売されているロングセラーの企画ですが、ボク個人も、どれだけこの切符にお世話になったんだろう(最初に買ったのは、まだ“のびのび切符”だった様な覚えがありますし、そもそもちゃんと5枚綴りだった思い出があるし、そもそも切符自体もマルス端末発券ではなくて、赤かったですからね)…。
まだムーンライトながらになる前の大垣行の夜行を、18きっぷを利用して何度往復したのか、記憶が定かじゃない位で、その内、東海道線の駅名をかなり覚えてしまった程、使っていたのですが、最近は、ホントにご無沙汰。

ただ今も昔も、基本ルールは変わらずの5枚1セットのJR全線の普通・快速列車の普通車自由席とJR西日本の宮島フェリーへと自由に乗り降り出来る切符。

それは全く変わらない。

ここ最近の改正点として、

  1. 震災で不通になった路線の代わりに走っているBRT(バス高速輸送システム)に乗車が出来る様になった
  2. 青い森鉄道の青森~八戸間/あいの風とやま鉄道の富山~高岡間/IRいしかわ鉄道の金沢~津幡間を通過利用出来る様になった

と言う位で、それ以外は、ホントに変わらない感じがありました。
個人的には、しばらく購入をしていないのですが、多分、今、購入しても、基本的なルールは変わっていないので、すんなりと使える自信がある位に代わり映えがない切符(笑)。

そのほとんど変わりがない青春18きっぷが、この春の北海道新幹線の開業を前にして、春季の発売分から、北海道新幹線開業以降の18きっぷについての取り扱いについて、発表が出ました。

北海道新幹線開業に伴う18きっぷの変更点

主な改正点としては…

  • 北海道新幹線として開業する新青森~新函館北斗間の利用は出来ない(当たり前ですが…)
  • 第3セクターの道南いさりび鉄道に移管される木古内~五稜郭間を利用する場合は、別途、有効な乗車券が必要になる
  • 北海道新幹線が開業しても発売額は変わらず
  • 青春18きっぷ北海道新幹線オプション券が新たに販売される

と言う点になります。

上の3つは、今までのルールが北海道新幹線開業後も適用されている感じがするので、特段、変わる所がないのですが、一番最後の、“青春18きっぷ北海道新幹線オプション券”の販売と言うのが、新たに加わりました。

この“青春18きっぷ北海道新幹線オプション券”と言うのが、北海道新幹線の奥津軽いまべつ~木古内間の普通車の空席および道南いさりび鉄道線の木古内~五稜郭の普通列車が1枚につき片道1回利用出来ると言う代物の様です。

おおっ!!!!

オプション券さえあれば、18きっぷで北海道新幹線の奥津軽いまべつ~木古内間に乗れると言うコトですね!!!

注意点としては、

  • 道南いさりび鉄道線内では途中下車が出来ない
  • 北海道新幹線の奥津軽いまべつ~木古内間以外の区間に跨って、新幹線に乗車する場合は、新幹線乗車全区間の運賃及び料金が必要になる(改札内で別の列車に乗り継いだ際も同様)
  • 北海道新幹線内では、普通車の空席を利用しない場合は、別に区間の運賃ならびに料金が必要になる

さて、ここで気になるこのオプション券の値段ですが…

2,300円!!!

とのコト。

18きっぷ本体が5枚つづりで11,850円だと考えると、ほぼ1日分ですね。

そう考えると、決して安くないのか、それともその追加料金を払うコトで、ひとまず北海道まで18きっぷで行けるルートが確保されたと喜ぶべきなのか、悩ましい所ではありますが、最近、広告すら打って貰えなくなっていましたし、北陸新幹線の開業などで、18きっぷの使い勝手が著しく悪くなっていたので、ひとまず肯定的に考えたいなぁ…と。

新幹線開通に伴って出来た第3セクターにも同じような救済措置があってもいい様な気もしますけれどもね。

まぁ、今回のは、もともと青函トンネルをまたぐ津軽海峡線の蟹田~木古内間は、普通・快速列車が運転されていなかったので、特急・急行列車の普通車自由席に乗車出来る特例があったので、それの代わりの措置で特別なんでしょうけれど。

18きっぷの需要はなくなったのか?

時代的には、もう青春18きっぷで旅情を楽しみながら、のんびりと旅をする時代でもなくなっているのは事実。
通勤電車の様な車両が次々と地方の路線にも登場していますし、旅をするには、ちょっと居心地が悪くはなってしまっているのは、間違いがないでしょう。

最近、JR九州のななつ星を始めとして、豪華で高価な観光列車が、各所に誕生し始めていますが、“旅情を楽しむ旅”=“高価な旅”になりつつある。
国鉄から民間のJRになって営利を求めなくてはならなくなった訳で、生産性の悪い“安く旅情を楽しむ旅”と言うのは、切り捨て去られがちなのは、ちょっと残念なのですが、仕方のない流れなのだとは思います。

でも、決して需要がナイ訳でもない。

それも事実。
ただ全国組織でもなくなったJRにとっては、持て遊んでしまう商品になった感じも。
夜行で走る列車も、長距離で走る列車も、随分と少なくなったので、18きっぷで長距離を移動しようとすると、やたらと不便になりつつありますし。

格安バスやLCCの隆盛をみていると、需要自体はあるハズなのですが…ね。

それをどう拾っていくのか。
18きっぷにはそのヒントが隠れている様な気がするのですが、そこをJRが拾う気になるかどうか…と言う所でしょうね。

【関連リンク】

北海道新幹線開業に伴う「青春18きっぷ」などのおトクなきっぷのお取り扱いについて (PDF)

 

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