エチオピアで700キロは1日でたどり着けるのか?

車での移動…って、どうも睡魔が襲ってくる。
結構な悪路でも、ついウトウトとしてしまう自分がいて、それはどの旅でも驚かれる。
でも、どんな場所でも眠れるってのは、旅人にとって、ある意味、重要な要素だと思う。
車だろうが、どんな宿だろうが、ちゃんと眠れるってのは。

一本調子にはすんなり行かない移動

車はひたすら南へと向かって走っていた。
ただひたすら南へと。

道は悪くない。

ただかなり高低差がある道で、時折、曲がりくねった道。
1つ、峠を越えたな…と思ったら、すぐに次の峠がやって来る。

それはアフリカの大地溝帯の真っ只中にいる証。

ダイナミックな道と言えば、ダイナミックなのだけれども、単調と言えば、単調で、朝からずっとこんな感じが続いている。

今日中に、アディスに到着出来るんだろうか…
なんて思うんだけれども、ここはエチオピア。
そう多くを期待しない方が良いと言うのは、頭の中では分っているんだけれども、つい期待している自分がいる。
アディスに今日、到着しようが、明日に到着がなろうが、そう大差はないのだけれども。

思い起こせば、走り始めてからは、ひたすら順調だった。
ウトウトと眠り始めると、必ず“Don’t Sleep~”と起こされるだけで、それ以外は、やたらと快調だし、順調。
ってか、やたらと起こされるんだけれども、助手席の人は、寝ちゃダメって言う法律でもあるんだろうか…と思う位に。
でも、あってもおかしくはナイ。

だって、ここは、エチオピアだから。

走り出したら、順調だったけれども、走り始めるまでに一悶着あった。

朝、集合場所に行ってみると、ちゃんとハイエースが止まっていて、運転手がいて、寧ろ、ボクが一番最後の人だったかの様な勢い。
バスだと5時にはターミナルにいないといけないけれども、ハイエースだと、8時でOKなのは、ホントに助かる訳だけれども、すぐに出発するかな…?と思ったら、そうでもなくて、何か話し込んでいる。

要約すると、どうも昨日の内に、乗る予定だった人が何人か抜けてしまったらしく、採算が割れそうとのコト。

さらに要約すると、“プラスで料金を払ってくれ~”とのコト。

ハイハイ。
出た。
この後出しじゃんけんみたいなタイプ。

一銭もプラスでは払わないし、昨日の定時料金で助手席1人掛け。
これは絶対に譲らない。
これを譲る位ならば、もう面倒だから、飛行機、使う。

と、見栄を張ってみたけれども、正直、朝から、こうして揉めるのは面倒。

でも、見栄を張っていても、車が走らないと困るのも事実なんだよなぁ…なんて思っていた。
そして、現実に、車はその後、30分以上、走らなかった。
そしてこの現実は、この車に対しての信用が一切なくなった瞬間だった。

なかなか動かない車。
ゴネル自分。

つい、“この車、信用ならないから、違う車で行くコトにするよ”と、口に出してしまった。

違う車なんて、無いのに。

this is the africa.

昔、Shakiraが歌った曲に、そんな歌詞があったなぁ…なんて、つい思ってしまう訳だけれども、こう言うトラブルに、ちょっとワクワクしている自分もいたりする。
日本にいると、当たり前の様に、矢継ぎ早に電車やバスは来るし、1,2分の遅れで、“遅れて申し訳ありません~”なんて言うアナウンスが入るけれども。

やっぱり、一本調子で上手くは行かないモノだなぁ…なんて思う。

結局、車が動き出したのは、定時と言われた時間から1時間弱は過ぎていたけれども、これはゴネたのが効いたのか、最初の条件のままでの出発だった。

バスに乗るのも一苦労だけれども、車に乗るのも一苦労。
いや、一苦労と言うか、面倒と言った方が正しいのかも知れないけれど。

走り出すと、意外に快適。

でも、動き出した車は、ホントに早く、そして快適だった。

やっぱり助手席1人掛けと言うのは、ホントに楽。
行きのバスの窮屈さは何だったんだろう…なんて、つい思ってしまうけれども、こうして、ちょっとだけ贅沢出来るのも、働き出してからの休暇旅行だからなんだろうなぁ…
世界一周中とかだったら、まず、考えないだろうし。

700キロぐらいの道のり。
上手く行けば、日没ギリギリには到着出来るかなぁ…なんて、甘い期待を胸にする位、快調に飛ばした車。

村を抜け、ちょっとした町を通り抜け、ただひたすら南へ。

16時。
まだ日没までは間がある。

でも、車は宿を探して、止まった。

ここがどんな町なのか、それすら分からないでいるけれども、ひとまず安い宿に車を着けた。

やっぱり…
ラリベラからアディスアベバまで、1日だと、厳しいんだな…

ってか、残りの距離を考えると、頑張れば、アディスアベバに日没ギリギリかやや過ぎた頃に到着出来る様な気がするけれども、“夜は走っちゃダメ”ってのは分かるけれども、そもそも“夜”ってのは、何時なのだろう。

ま、700キロあるとすると、時速100キロで走っても7時間は掛かる訳で、そりゃ、難しいよねってのは、素人が考えても分かる話なのですが、あまりにも快適で、快調に車が走るモノだから、変に期待してしまった自分がいます。

ただ、朝のごたごたがなければ、もしかしたら、辿り着いていたのでは…と言う様な感じがしなくもない。
それだけに朝の出発が、少し遅れたのが、悔やまれるけれども、日没後にアディスに到着して、宿を探すのも面倒なので、プラスで考えるしかない。

そもそもアディスに戻ったら、この旅もいよいよクライマックスなので、ちょっと最後に余韻に浸るのも、悪くはないか…
そう自分に言い聞かせてみた。

いや、単にそう思わないと、やってられない。
ただそれだけか。


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