関空が第3ターミナルの建設に取り掛かり始めたコトが発表になっています。
ってか、第2ターミナルが出来たのも、ついこないだだった様に思えるのに(正確に言えば、供用開始は2012年10月の話です)、もうすぐに第3ターミナルの建設…と言うのは、驚きなんですが、それだけLCCが関空に就航をし始めているって言うコトなんでしょうね。
成田も第3ターミナルが出来ましたが、ホントにLCCの勢いが止まらない様な、そんな形になっていますね。
関空第3ターミナルのスペック
新しく新設される第3ターミナルは、第2ターミナルと正対する様な形で建設されるとのコトで、ターミナルの間にチェックイン棟も新設される模様。
完成すると、第3ターミナルが国際線専用のターミナルになり、既存の第2ターミナルは改修を行い、国内線専用のターミナルになるとのコト。
共に、LCC各社が利用をするターミナルになります。
さて、ここでそのスペックを見てみるコトにします。
- 新設するスポット:6スポット(中大型機対応)
- 小型機であれば、11機まで対応可能
- 総面積:約33,000㎡予定
現状の、第2ターミナルと合わせると…
- スポット数:20スポット(小型機の場合)
- 総面積:約63,000㎡予定
- 年間処理能力:800万人
になるとの試算が発表になっています。
併せて関空から発表になった資料によれば、拡張用地も残されているので、もし今のLCCの流れが途切れなければ、今後、再拡張もあるのかなぁ…なんて思ってしまいますが、年間の処理能力は、現状の第2ターミナルだけであれば、400万人なのが、一気に倍増して800万人まで捌けるようになるとのコトなので、しばらくは再拡張される羽目にはならないのかも…ね。
ただ羽田の国際線ターミナルも、すぐに再拡張されたから、正直な所、分かりませんけれどもね、こればかりは。
恐らく、関空会社的にも、今の好調の波がいつまで続くのか、図りかねている側面があるのかも知れないですね。
また、関空会社自体、伊丹空港との経営の統合をしましたが、伊丹も開港以来の大規模な改修が始まったばかりなので、そうおいそれと大きな出費が出来ないのかも知れませんが。
第3ターミナルを作っても、残る関空の死角
それにしても、こんなにすぐに第3ターミナルが…と言うのが、実感ではあります。
だって成田空港だって、LCC専用の第3ターミナルが出来たのが今年。
日本一の混雑空港である羽田空港だって、ターミナルは国内線が2つと国際線が1つの合計3つしかターミナルがナイ訳ですから、ターミナルの数だけで言えば、日本ではトップの個数になる訳です。
現状、LCCは関空に、
- 国際線:9社週140便
- 国内線:2社週196便(1日28便)
が運航されています。現状の数値であれば、まだ余力はあるのでしょうが、先手を打って建設をし、今後の需要の増大に備えると言うコトなのでしょう。
中国の春秋航空も、現状、関空からは、6都市に就航していますが、これを20都市にまで増やし、週100便体制にする計画を持っているなど、まだまだ就航は増えそうですしね。
簡素な造りを心掛けた第2ターミナル同様の造りになる模様ですが、個人的には、もう少しお店が増えると…とは。
特に関空の第2ターミナルを利用する場合、電車を利用すると、第1ターミナルに立ち寄るコトがなく、エアロプラザからバスに乗ってしまうので、余計にそう思う感じが。
因みに、建設されるターミナルのそれぞれの関係は←(左)の図の様な立地関係になります。
これを見ると、第1ターミナルがやたらと大きいと言うのに、今更ながら思ってしまいますね。
確かに大きいのですが、ドバイやターミナルが幾つもあるシンガポールとかアトランタなどと比べると、そこまで広さを感じさせないのは、その造りが絶妙だからなのかも知れないですね(いや、そもそも比べる相手が間違っているのかも知れませんが…)。
ただこれを見ると、JRと南海、延伸しないかなぁ…と言う気もしなくはないです。
やっぱりエアロプラザからのバスと言うのは、幾分不便ですからね。
第1ターミナルにレガシーキャリアの国内線で到着して、第2ターミナル…と言うのは、不便で、少なくとも、第1ターミナルから連絡バスが欲しい所。
LCCだから不便な場所にあると言うのは、分かりますし、世界の空港の流れではありますが。
ともあれ、ジリ貧だった関空がLCCによって息を吹き返したのは、事実。
あとはこの好調をどうレガシーキャリアの増便や新規就航に繋げていくのか…と言う所が課題になるんでしょうね。
特に、国内線は壊滅的な状態で、折角、乗り継ぎしやすいターミナルである第1ターミナルの利点が、埋もれてしまっているのが現状ですからね。
またJAL/ANAももうちょっと踏ん張って貰いたい所。
現状、JALが5都市、ANAが6都市しか国際線は飛ばしていませんが、これは何とも寂しい限り。
搭乗率がそう悪くなくても、採算が悪くて撤退した路線も多いとのコトではありますが、それにしてももう少し…と思ってしまいます。
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