チャット(カート)パーティーで思うコト

見知らぬ町に辿り着いて、訳も分からない状態で歩く。
地図もなければ、知り合いもいない。
普通ならば、心細くなる瞬間なのかも知れないけれども、その時間が何となく好き。
ニュートラルな感覚に包まれる気がして。そこから何かが始まる様な、そんな気になるので。
この町も、そんな町だった。

名前も分からない町で、チャット(カート)祭り

ここは何と言う町なんだろう…
名前も分からない町。
Dessieと言う町を過ぎたのは、分かっているけれど、Dessieからはそう長くはない時間で、車が止まったから、Kombolchaと言う町なんだと思う。時間からして、Senbeteではないだろうから。

名前も分からない町に泊まるなんて、ホントに久しぶりの出来事。

まだ15時を少し過ぎた頃だったので、フラッと町に繰り出してみよう…と思って、宿を出たら、同じ車の人に捕まった。

まぁ、これも何かの縁だからな…と、ご一緒して、町をぶらついてみる。

一緒させて貰った彼は、どうもこの町に縁がある人みたいで、何度となく、この町には来たコトがあるみたいだった。
これから知り合いの所に…みたいな話をしていて、その前に、ちょっと買い物…と言って、連れて行ってくれた市場で売っていたのが、チャットだった。

Wikipediaを引用してみる。

東アフリカとアラビア半島の熱帯に自生するニシキギ科の常緑樹の一種。カート、カットとも呼ばれる。

とある。
まぁ、これだけだと、何のコトかさっぱり分からないかも知れないけれど、簡単に言ってしまえば、覚醒作用のある草である。
更にWikipediaから拾ってみると…

アンフェタミンに似た覚醒作用をもたらすアルカロイドの一種カチノンが含まれており、新芽の葉を噛むことで高揚感や多幸感が得られる他、食欲を抑制する効果もあるが、効果は非常に弱いものであり、コーヒーや酒などの刺激物を飲み慣れている人間にはほとんど効かない。使用方法としては、新鮮な若葉を噛み潰し、頬の片側に噛みくずを貯めながら、汁を飲み干していく。枝単位で売られており、葉を何枚かちぎりながら噛んで行き、最終的には一枝を噛み潰す。

とある。

まぁ、一種の麻薬であるのには、間違いがないです。
日本だと、麻薬である認識ではあるが、取り締まりや規制の対象にはなっていないけれども。

そのチャット(カート)売り場だった。

チャット(カート)言えば、イエメンが有名で、エチオピアもチャット(カート)文化のある国だとは思っていなかったので、ちょっと意外だったが、まぁ、イエメンとはそう遠くはないし、北部にはイスラムも入っているので、別におかしくはない。

真剣に枝を見て、幾つか手に取って品定め。
端から見ても、どの枝が良いのかなんて、皆目、見当がつかないし、どの枝も同じにしか見えないのだけれども、覚醒作用が大きくなる様な枝を選んでいるのか、それとも苦味がない枝を選んでいるのか、そもそもそれすら分からないけれど。

ちゃんと吟味して、値段交渉して買ったチャット(カート)を持って、知り合いの家に。
どうせするコトもないので、ご一緒してみる。

久しぶりの英語トーク

家自体は、かなりちゃんとした家。
そこの1部屋に入ると、既に先客が3人ばかりいたみたいで、皆、思い思いのリラックスした格好で、チャット(カート)をムシャムシャと食べている。

大の大人が、こんな夕暮れ時に何をしているんだろう…

まぁ、暑い国に来ると、いつもそう思うけれども、それで経済が、街が、国が回っているのだから、イイのだろう…とは思う。

んで、話をしてみると、何と英語ががっちりと通じる。
寧ろ、自分の方が拙い様な、そんな状態。

日本のコトは勿論だけれども、日本と中国との関係について、色々と聞かれて、それに対して、たどたどしい英語で返事をする…と言う様な状態に。

一体、この人たちは、何処でこの英語のスキルを学んだのだろう…

夕暮れ時に、家でチャット(カート)を食べている様な生活を送っている、この人たちが…と、つい疑問が沸々と。

チャット(カート)の他に、水タバコがお手伝いさんから出され、それをまたブクブクと燻らせる。

日本の主婦の人が、昼下がりに喫茶店とかファミレスとかで井戸端会議を行っているのと、同じ様な感覚なのだろうか…

エチオピアのコトを、色々と聞ける良いチャンスだったハズなのだけれども、久しぶりにしっかりと話した英語でしどろもどろになってしまった感じで、まともにこちらから投げ掛けが出来なくて、もっぱら、質問を受ける一方に回ってしまったのは、もったいなかったなぁ…と。

ちょっと…のつもりが、つい長居をしてしまって、すっかり夕日は山の稜線の向こうに沈んで行ってしまっていた。

やばい…
明日、朝5時出発って言われていたんだっけ…なんてコトすら忘れるありさま。

でも、こうして見知らぬ人と一時の縁が生まれるってのは、旅ならでは。

それにしても…
自分の英語力の醜さって、一体…と、つい思ってしまいます。

英語とか外国語は、話せなくても旅は出来る。
でも、話せた方が、旅は面白くなる。
話せた方が、旅が広がる。

毎回、旅の途上では、そう思うのに、日本に帰って来ると、そんな想いもすっかり忘れてしまうんですよね、不思議なコトに。


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